この記事では、
・先祖代々の土地を所有していて有効活用を検討している
・自分が所有している土地で30年一括借り上げシステムを使ってアパートを購入しようか検討している
土地を所有している地主さんが、「30年一括借り上げシステム」と利用して新築アパートを建築がバンバンされています。
今回の記事では、30年一括借り上げシステムの仕組み、メリット、デメリットについて解説していきます。
Youtubeでも解説しております。
もくじ
30年一括借り上げシステムとは?

まずは30年一括借り上げシステムから解説します。
土地を所有している地主さんが銀行から融資を受けて、アパートを建築します。
新築したアパートをサブリース業者が建物ごと借り上げます。
しかも30年間です。
サブリース業者で有名なのがレオパレス21、大東建託、東建コーポレーションなどです。
サブリース業者は地主さんから借り上げた建物を一般の方へ賃貸をします。
サブリース業者がどうやって利益を出しているかについて解説します。
サブリース業者はアパートのオーナーさんに建物1棟分の賃料を払います。
仮に建物1棟分の賃料を毎月30万とします。
そして、サブリース業者は一般の方へ賃貸をして、月の賃料総額が40万円とします。
オーナーに支払う賃料が30万、入居者から受け取る賃料が40万円なので、差額の10万円がサブリース業者の利益となります。
アパートのオーナーのメリットとすると、空室リスクがないことです。
30年一括借り上げシステムを利用しないアパート経営は通常、空室リスクがあります。
しかし、サブリース業者が建物ごと全て借り上げるので空室リスクはゼロとなります。
また、管理についても全てサブリース業者がオーナーにかわって代行してくれますので、手間が全くかかりません。
アパート経営なのに、空室リスクはゼロ、管理の手間もかからない、良いことばかりですよね。
でも、実は落とし穴があるんです。
30年一括借り上げシステムのデメリット

サブリース賃料はずっと一定ではない
サブリース業者がオーナーに払う賃料ですが、契約当初の賃料がずっと続くわけではありません。
賃料が一定ではない理由
・会社の業績悪化
・空室率の上昇
会社の業績が悪くなると、サブリース業者がオーナーさんへ支払う賃料の支払いが厳しくなります。
レオパレス21が良い例です。
レオパレス21は以前会社の業績悪化に伴い、オーナーさんへ支払う賃料の減額交渉をした経緯があります。
オーナーさんとしては、サブリース業者が倒産してしまうと困ってしまうので賃料減額の提案を仕方なく受け入れます。
しかし、サブリース業者の業績回復後も減額した賃料が元の賃料に戻ることはありませんでした。
レオパレスのように会社の景気が悪化することによって、賃料の減額をされる可能性があるのです。
空室率上昇で賃料減額になる
日本国内では賃貸物件が増える一方で、賃貸物件の空室率が上昇しています。
新築時は満室になっていたけど、築10年、15年と時間が経過すると空室が目立つようになってきます。
サブリース業者は地方の地主さん中心に建物を建築してきたため、空室が多い物件が多い特徴があります。
空室が多くなれば、サブリース業者の賃料収入が支払うことが厳しくなります。
そして、オーナーに支払い賃料が厳しくなってきます。
収入よりもオーナーに支払う賃料のほうが多くなってしまえばサブリース業者は赤字になります。
したがって、サブリース業者からオーナーへ賃料減額交渉が始まります。
賃料減額に応じないと解約と一斉退去
賃料の減額交渉に応じない場合は、サブリースの解約となります。
つまり、一括借り上げではなくなり、通常のアパートに戻ります。
さらに、過去にあった事例としてサブリースを解約したアパートから入居者を一斉に退去させた事例がありました。
サブリースはなくなり、入居者を近隣の物件に引越しさせるのです。
オーナーさんの中には、入居者を強制退去させられた後に銀行への返済が難しくなってしまい仕方なく先祖代々の土地を売り払っってしまった人もいます。
サブリース業者の建築費用は高い

サブリース業者の建物ですが、建築費用が非常に高いことで有名です。
サブリース業者の多くは上場企業など大手が多いです。
大手企業になれば、広告宣伝費や人件費が発生します。
広告宣伝費や人件費などはどこから捻出されるかというと、当然会社の売り上げです。
サブリース業者の売り上げは、入居者からの賃料からオーナーへ支払う賃料の差額になります。
そしてもう一つのキャッシュポイントは、建築費の中に利益が上乗せされています。
サブリース業者の建物を購入して、自分が所有している土地に建築した場合の表面利回りは6%〜7%ほどです。
表面利回りが6%〜7%は以上に低い利回りです。
つまり建築費用が異常に高いのです。
不動産投資家の中には、土地を購入してからアパートを新築する人がいます。
表面利回りは場所にもよりますが、7%以上あるものはたくさんあります。
土地の購入大金を払わなくてもよいにもかかわらず、利回りが低いということは建築費用が高いということです。
もし自分の土地にアパートの建築を検討しているのであれば、サブリース業者以外の地元の工務店などにも見積もりを出してもらうことをオススメします。
地主は所有している土地をどうするべきか?

新築アパートは賃貸需要がなければ作らない
地主さんは土地を持っているので、サブリース業者などいろいろな業者から「アパートを建てませんか」と話しがきます。
もし新築アパートの話しがきたら、賃貸需要があるかどうか確認します。
サブリース業者の中には、賃貸需要のないエリアでも新築アパートの営業でまわっています。
本当に自分が所有している土地にアパートを建築したら需要はあるのか、想定している家賃設定は適正なのか、新築アパートを建築した際の収支は魅力があるか確認するべきです。
賃貸需要があるかないかリサーチした後に、もし賃貸需要が少ないのであれば無理に新築アパートは作ってはいけません。
土地の活用方法はアパートだけではありません。
駐車場、倉庫、コンテナBOX、地貸しなどいろいろあります。
自分が所有している土地に合った活用方法を実践していくべきです。
土地に思い入れがなければ、土地を売却するのも1つの選択肢になります。
売却で得たお金で、賃貸需要のある土地を新たに購入したり融資を受けるときの見せ金に使うのも有効です。
まとめ
30年一括借り上げは、一見空室リスクもなく手間もかからない良い方法に見えるかもしれません。
しかし、サブリース業者の業績やアパートの空室率次第では賃料の減額交渉があります。
予定していた賃料が入らず銀行への返済が滞ることも想定できます。
また、サブリース業者の建物の建築費は非常に高く利回りは相場よりも低いいです。
もし新築アパートを建築するなら地元の工務店でも見積もりをとるべきです。
業者任せにせず、自分自身で賃貸需要を調べることは非常に重要です。
サブリース業者の話すことを鵜呑みにせずしっかりと自分で考える癖をつけていきましょう。
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